[ 歩いた山の紹介 ] 2012/03/04(日)
天候は朝のうち晴れで、山行中は曇り、下山直後から本格的な雨という、見事にうまくいった山行でした。参加者はCLモリヤンさん、経験者のゆかさんとpeachさん、ともちゃんと僕は初挑戦、以上5人です。
準備をしてイン谷口の駐車場を9時スタート。出発点は雪がなくなっていました。
堂満一ルンゼ分岐を上がったところで、アイゼンとヘルメットを装着。このあたりからしっかりと雪が残っています。この時期ですからよく締まった雪で沈まず歩きやすい状態で登れました。
登り始めてすぐ、右俣と左俣に分かれています。左股では山岳部の方が訓練されていました。僕たちは右俣を登ります。しかし、目の前に雪の無くなった小滝がさえぎっており、その取り付き付近の雪は不安定で踏み抜くと危険そうでした。そこで少し左股を登り尾根を乗り越して右俣に復帰しました。安全第一です。
ルンゼの両壁は日当たりがよく雪がほとんどなくなっているため、落石が多いようです。雪渓の上に「あたったらやばいな」と思う大きさの岩がたくさん転がっています。また写真のように雪崩が発生した痕跡であるデブリが多くありました。
そんな訳でゆっくり休憩を取るわけにはいかず、先頭のモリヤンリーダーの絶妙なペース配分で山頂まで休みなしで登りました。僕は隊列の最後尾を歩きました。
上部に行くと急斜面もあり、ピッケルのブレードや手も使って登ります。しんどいところですがすでに上部は稜線が見えており「あと少し」と自分を励まします。実際には「しんどい」と感じるほどではなかったです。
落石の壁から解放され見晴らしのいい登りになりました。ルンゼを振り返るとすごい高度感。琵琶湖は天気が悪く見えません。見えるはずの比良山のひとつ、釈迦岳の上部は雲の中で見えません。
ルンゼ最後のツメです。山頂までもう少し
10時55分、堂満岳山頂に飛び出しました。みんなでハイタッチ
ここまでお会いした方は単独の男性お一人だけでした。ずっと僕たちのパーティの後ろを歩かれて同時刻に山頂に着きました。
展望もなく、風があって寒いため、長居はせずに簡単な行動食だけ食べて金糞峠に向かう事にしました。
堂満岳の北尾根です。まだ積雪たっぷりで雪庇も出ています。雪洞も掘れそうですね。
ここが三ルンゼのツメの部分です。「ここを降りようか」という案もその場で飛び出しましたが、雪山に慣れていない方もおられるため、計画通り青ガレを下る事にしました。
比良全山縦走路に入ると、地面も出てきて「まだら雪」。凍結しているのでアイゼンで歩いた方が安全でしょう。
金糞峠から青ガレを下り、12時25分に無事下山。比良トピアの温泉にゆっくり入り、京都駅でゆっくり反省会をしてそこそこの時間に解散しました。
堂満一ルンゼは、僕が歩いたところ、怖いとか危ないと感じた場所はなく、難しいルートではありませんでした。しかし、雪や凍結の状況で難易度が全く変わることもよく理解できるルートでした。落石や雪崩にも最新の注意を払い、休憩場所の選定など、危険回避の現場判断が要求されるルートでした。確かに「いい時」に行けば「初心者でも大丈夫」なのでしょうが、常に「条件が悪かっても大丈夫か」判断できる経験あるリーダーと歩くルートだと思いました。
来年はぜひ三ルンゼにも挑戦してみたいと思います。安全に十分注意したプランニングしていただいたCLのモリヤンさんをほじめ、メンバーのみなさんに感謝。
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